企業が「帝国化」する-働き方を考えたほうがいい

企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)
』を購入&読了。

購入したことをtwitterでつぶやくと、ご本人から返信をいただくという嬉しいハプニングもありました。

さて内容です。
著者の松井氏は元・米アップル社シニアマネージャーを務めていた方。
この本の帯には

食物連鎖の頂点に君臨する企業が行う世界戦略。私たちは「私設帝国」の時代をどう生きる?

と書かれている。

この本では、いかに僕らの生活が「政府よりも巨大化したような会社」に牛耳られ支配されているのかがこと細かに書かれており、いろいろと怖い。

帝国って何?

松井氏が定義する帝国の3つの特徴は以下のとおり

  • ビジネスのあり方を変えてしまう
  • 顧客を「餌付け」する強力な仕組みを持つ
  • 特定の業界の頂点に君臨し巨大な影響力をもつ

これが帝国の条件。ただ巨大化した企業というだけでは「帝国」には成り得ない。
ということで日本の企業には「帝国」は存在していないようだ。

帝国化した企業では働き方が完全に2分される。
帝国に従事する人間の一部は「高給取りでアホほど働く社畜」となり、その大部分は「簿給でアホほど働かされる社畜」ということになる。

この社畜2分論というか、どっちみち社畜という部分が松井氏ならではというか、そこに居たからこそ比較できるんだろうなと思う。
ブログなどでも日本企業の「社畜論」は多いが、その社畜具合すら「生ぬるい」というなんとも言えない世界。

高給取りでアホほど働く社畜はこうなる

この友人はアップルに15年ほど勤め、シニアマネージャーとして活躍していました。彼はそれまでに受け取ったストックオプションにまったく手を付けておらず、退職時に一株あたり535ドルで一気に現金化したのです。その額なんと800万ドル
(中略)
その額を1年間の労働時間2000時間で割ります。すると267ドルです。それに先の時給50ドルを足すと、時給317ドルとなります。

時給317ドル・・・。

帝国の末端で働くものは・・・。

さらに中国でアップル製品の製造に関わるフォックスコンの従業員40万人の給与は時給1.75ドル程度です。

日本が世界から取り残されたのはまさにここなんだろうな。
日本で人を雇うと当然、人件費がかさむ。というとはそれを商品やサービスの単価に加算しなければならない。

同じ商品をつくっても日本企業が作ると「人件費分高くなる」。日本人全員がそれでもその商品を買うというならまだ成り立つかもしれない。
でもそうじゃない。

日本人だって同じ商品なら安いものを買うだろう。
そうして、日本の企業は世界との戦いに敗れ去っていく・・・。日本の企業が生き残るにはどうしたらいいか。
残された道は2つ「帝国化」するか「帝国の軍門に下るか」。

そう考えると、日本の企業はプチ帝国が多いんだろうと思う。外食産業のアソコとか、アパレルのアソコとかITのアソコってのはまさにプチ帝国。
プチ帝国はまだ高給取りとそうでは無い層との格差がそこまで酷くない。

将来はどうなるかわかりませんが。

これからの働き方

ではこれからの時代はどう就職し、どう働けばいいのか。
まずは「帝国」の中枢で働く少数精鋭になるにはどうしたらいいのか?

こうした企業は新卒一括採用などしませんから、新卒も経験10年のベテランも同じフィールドで勝負しなければなりません。当然のことながら新卒にはほとんど勝ち目がありません。大半の新卒は大学の専攻の延長線上にある職種に就き、何年もかけて専門性を高めていくのです。最初は小さな名もない会社からスタートし、転職を繰り返して知名度の高い会社や伸びる可能性の大きな会社に移っていきます。アップルやインテル、マイクロソフトなどの会社に入社してくる人材はみなこのような形でなんらかの専門性を高めてきた人たちばかりです。

新卒でアップルの中枢には入れない。
では叩き上げは存在するのだろうか?

ではこうした階層間を移動することはできるのでしょうか?
元フォックスコンの従業員でアップル本社の開発メンバーになった人は、私の知る限りでは一人もいません。それどころかアップルストアの従業員から本社勤務になった人ですら数えるほどしかいないのです。5万人とも言われるアップルストアの従業員から本社勤務になれるのは年間10人といったところでしょう。私の部署にも一人だけいました。階層間の移動は不可能ではないですが、極めて狭き門なのです。

フォックスコンは中国の工場です。こうして階層間の移動は難しいのです。
今の学生さんはその現実を知っておくべきです。

帝国の中枢に入り込みたければ、専門性を磨いてプロフェッショナルとしてその帝国に入る。
日本の企業に新卒で採用されて店長をしたって、そこから階層間を移動できるのは・・・。

ということで、毎日遊び呆けている学生さんは一度手に取るべし。将来が不安な会社員は手に取らずに一生懸命働いたほうがいいかも。現実はツライものです(笑)。

この本で書かれている「帝国」はアップルだけでなく食品産業、石油産業ととりあげ、いかに我々の生活が帝国の支配下におかれているかが書かれています。
国内だけみていると見えない世界があるものです。

帝国の支配下で生きるか、帝国の支配から逃れるのか、帝国の中枢に入り込むのか、それは各人の自由でしょう。ですが、現実に「今の企業がどうなっているのか?」を見ておかないことには選択も判断もできません。気づいたらいつの間にか・・・なんてことになる前に、少なくとも現実を知っておいたほうがいいかもしれません。


企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)

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